50周年記念事業 生産者とつながろう!プレ学習会開催報告(コーミ)
自分好みのトマトケチャップを作ろう
日 時:6月16日(土)10:00~13:00
場 所:松川コミュニティセンター(米沢市)
生産者:コーミ 相馬英輔
参加者:合計38名
主 催:5中ブロック運営委員会
コーミ㈱の創業は昭和25年7月。1972年、生活クラブ提携生産者であったライオンフード株の高山社長からのご紹介が生活クラブとの出逢いになったそうです(現在はタイヘイ㈱に事業を引き継いでいます)。開発当時、一般のケチャップは化学調味料や着色料を使用したケチャップが主流でしたが、生活クラブから「化学調味料や着色料を使用せず、トマトの風味を生かしたケチャップを作って欲しい」との依頼があり、開発が始まったそうです。
1974年に開発された生活クラブ・トマトケチャップは、日本で最初の無添加ケチャップ。しかし、供給当初はビール瓶(633ml)で始まりました。今は広口からユニバーサル(UD)のリユース瓶で供給しています。
減り続ける加工用トマト、国内自給率は約5%。全国的に年々生産量が減り、原料確保には苦労しているのが現状で、2011年の東日本大震災の影響で、福島県産の生産量が0に。原発事故による電力不足と天候不順も重なり、生産量は2010年対比でも25%も減少しました。
1kg以上の加工用トマトがびんに濃縮
原料である国産の加工用完熟トマトの甘みと風味を十分に生かすため、果肉を粗くつぶしたピューレを原料としており、輸入トマトペーストを加水して作る市販のケチャップと比較し、その差は歴然。
参加した組合員からは市販のトマトケチャップはあまりトマトの味がしない、香辛料の味が気になるとの意見もでました。化学調味料や着色料は一切使っていないので、子どもたちの大好きなケチャップ料理にも安心して使うことができます。
国産加工用トマト生産量の6%以上
生活クラブの組合員が加工品の形で利用している国産トマトの量は、コーミが供給している消費材だけで計算しても年間約1200t。他の生産者の供給する消費材も合わせると1年で2200~2300tのトマトを消費しています。
これは、全国の国産加工用トマト生産量の6%以上の量になります。国産加工用トマトの現状は、ほかの多くの農産物と同様に大変厳しくなっていますが、今後も国産トマト100%でケチャップを安定供給できるよう、東北地区での産地の拡大を深めていきたいと語ってくれました。
◆知っトク
トマトピューレとトマトペーストの違い
トマトピューレとトマトペースト、どちらもトマトの加工品で、生のまま、あるいは加熱してから裏ごしして煮詰めたものをいいます。ピューレとペーストの違いは濃度です。日本農林規格(JAS)で規定されている濃度は、トマトピューレは無塩可溶性固形分が24%未満、トマトペーストは24%以上のものとされています。つまり、トマトペーストはトマトピューレよりも濃度は高いということです。トマトピューレはトマト3個を1個分の量に煮詰めたもの、トマトペーストはトマト6個分を1個分の量に煮詰めた濃度といえます。