北海道の東しゃこたんに行ってきました!パートⅡ
2016年6月29日(水)~7月1日(金)、生活クラブ連合会の消費委員会のメンバー5人とともに、北海道の東しゃこたんでの水産地交流会に参加しました。訪問したのは、北海道南部の日本海側に位置する小樽のNSニッセイと東しゃこたん漁協。今週は東しゃこたん漁協の報告です。
★東しゃこたん漁協
小樽の先、古平から積丹に位置する小さな漁協。合言葉は「鮮度が命」。かつてはニシン漁で栄え、その後はウニ・あわびで栄えた時代もあったが、200海里(排他的経済水域)問題からロシア海で漁ができなくなり、地球温暖化や魚場の変化、乱獲などで不漁が続き漁獲高が減少。ここ10年で漁師の数が減少(400⇒286)したが、昨年から10代の若い世代も出てきた。資源が枯渇してきたため、ニシン、ヒラメ、ウニ、鮭、マスなどの稚魚を放流することで資源の回復を図る。一方オホーツクのように栽培型(養殖)への転換は難しい。多大な資金がいること、転換期の数年分の収入源がなくなること、後継者不足、日本海の荒波での難しさなどが原因と思われる。
《取り組み消費材》
ホッケ、ウニ、甘エビ、いか、たこ、たら、かれい、古平パック、タラコ
<ホッケ>
ホッケのフィレ
<甘えび>
えびは深海に生息。深海では透明、釣り上げるとストレスで赤くなる!
<うに>
北海道のウニは小舟で漁師さんがモリでついて獲ります。
<つぶ貝>
刺身の他に、フライもおススメ!
<水だこ>
このあと足を刺身でパクッといただきました。
<たらこ>
市販との比較。色が違う。
◆添加物なしの貴重な国産タラコ
古平はタラコの生産が日本一。生活クラブ向けは添加物なし、塩だけの加工。たらの不漁で漁獲量減少。一方で、日本人がタラコを食べなくなった。米を食べなくなったせいか。
◆市販のタラコ
調味料、甘味料、着色料、酸化防止剤、ナイアシン、発色剤などが入る。他社では、調味料の中にPH調整剤が含まれているものもあり(表示されない)、チルドで2~3週間もつという信じられないものもある。輸入品は新鮮でなく、化学調味料を使わないと味が出せない。
《旅を終えて》
市販の化学調味料に対抗して魚醤まで開発した「NSニッセイ」、プライドの高い漁師さんたちと若くて熱心な「東しゃこたん漁協」のみなさんに、魚のこと、漁業のことをたくさん教えていただきました。魚離れが進んでいると言われていますが、もっともっと魚のことを学んでおいしく食べ続けていきたいと思いました。
「NSニッセイ」と「東しゃこたん漁協」をカタログで見つけたら「OCRに1」!
報告者:連合消費委員会メンバー 小坂 晋子